BMWの豆知識

知ってた?BMWがつくるバイクがめちゃくちゃかっこいい!

BMWといえばドイツ製の高級乗用車を思い浮かべる方が多いと思います。しかし、1916年に航空機用エンジンメーカーとして創業した同社が一番初めに発売した陸上用の乗り物はバイクでした。日本製のバイクづくりとは一風変わったコンセプトのBMWには世界中に熱狂的なファンを持っています。

BMWのバイクのルーツ

8296070829_32c5941bd9_z
BMWは1916年にドイツバイエルンにて航空機用エンジンの製造メーカーとして産声をあげます。1923年には同社初のバイク「R32」を発売します。「R32」は水平対向2気筒 500ccエンジンを搭載し、そのパワーを後輪に伝達するためにチェーンではなく乗用車のようなシャフトドライブが採用されました。シリンダーが左右のステップの前に大きく張り出す水平対向2気筒エンジンは、走行風によってエンジンを効率的に冷やすとともにライダーの疲労の大きな原因となる振動が極めて少ないという合理的な形状でした。また、シャフトドライブは高度な工作技術が要求されるものの、チェーンドライブと比較して悪路走行による汚れや高負荷に耐え、潤滑油の消耗がないため定期整備を適切に行えば日常的使用の際のメンテナンスは不要といっても過言ではありませんでした。水平対向エンジンとシャフトドライブはその後のBMWの伝統ともなり、最初のモデルにしてBMWのバイクの形が決まってしまったといっても過言ではありません。
創業以来水平対向、シャフトドライブという伝統を守り続ける一方で、レーシングバイクに航空機で培った技術を応用して過給機を取り付けたり、市販車に2輪用ABSを世界で初めて搭載したりと意欲的に最新技術を惜しみなく搭載されているのが同社の大きな特徴です。

BMWのラインナップ

64445608_9896d6e219_z
BMWのオートバイは、日本ではあまり見られない大排気量のオフロード車やヨーロッパで人気のストリートファイター系、大排気量ツアラーのラインナップが豊富です。逆に日本向けの中小排気量のバイクは製作されていません。
日本でオフロード車といえば、トリッキーなクローズドコースを甲高い音を上げて駆け抜けるオフロードレーサーが連想されますが、BMWのオフロード車は荷物を大量に積み込み荒野を旅する、といったコンセプトで設計されています。排気量は小さいものでも700~800cc、大きいものになると1200ccと大排気量でそのトルクを生かした力強い走りが自慢です。
ストリートファイターはいわゆるネイキッド系に分類されますが、日本の伝統を重んじるスタイルとは大きく異なり高性能ロードスポーツモデルのセパレートハンドルやカウルを取り去り、代わりにヨーロッパの荒い舗装路や石畳の上であってもコントロールが効きやすいアップハンドルに換装したものがルーツとされており、高い性能と乗りやすさ、ストイックで個性的なデザインを両立させたものです。S1000Rは後述のS1000RRをストリートファイターモデルであり、世界選手権を戦ったモデルの性能を乗りやすい形にリファインした国産車ではあまり見られない成り立ちのモデルです。いずれも、大変個性的なモデルですので乗っていれば目立てるでしょう。

BMWのスーパースポーツについて

2262865979_62c3322cb9_z
一方で、他のメーカーでは各種ロードレースに出場させる旗艦モデルとなる1000ccクラスの大排気量ロードスポーツ車いわゆるスーパースポーツの歴史はとても浅く、2009年に発売されたS1000RRが一番最初のモデルです。他のメーカーのスーパースポーツが2000年代前半頃にはデビューしており、その前身となる900ccや750ccのモデルが存在することを考慮すると、まったく新しいモデルとして開発されたS1000RRはかなり若いモデルであるといえます。S1000RRは、1000cc 並列4気筒 チェーン駆動 フロントサスが倒立テレスコピック式と、独自路線を行くBMWの思想とかけ離れたオーソドックな構成です。しかし、左右非対称なデザインのライト、攻撃的なシルエットのサイドビュー、そしてABSやパワーを余すことなく後輪に伝えるTCS、オートシフターといった電子機器でフル武装した点は、スーパースポーツの歴史が浅いながらも最新技術を惜しみなく導入して独自路線を行くBMWらしさがあふれるバイクです。また、他社製の同じクラスのバイクより幾分コンパクトに設計されていて足つき性が良いのが特徴です。現在では、市販車を改造したマシンで競われるスーパーバイク世界選手権で活躍しています。

Posted in BMWの豆知識Comments Closed